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ロトを助け出す――アブラハム物語3
アブラハムは親族のロトとその財産、女たちやそのほかの人々も取り戻した。」
創世記14:16
「アブラハムさん、サラさん、みんなはエジプトから帰ってきました。何年もたって一緒にいるロト君もすっかり大人になり、アブラハムさんと同じように羊や牛をたくさん持つようになりました。そのうち困ったことが起こりました。アブラハムさんの羊飼いとロトさんの羊飼いがけんかをするようになったのです。あんまり羊や牛が増えたので、草や水が足りなくなって、「その草はこちらに寄こせ」「この水はこちらのものだからあっちに行け」と争うのです。
アブラハムさんはロトさんに言いました。「けんかするのは良くないから、ここで別れよう。お前は良い土地を選びなさい。」するとロトさんは、草と水のたくさんある土地を選んで引っ越ししていきました。アブラハムさんは寂しくなりました。心配でした。ロトさんが引っ越していったソドムの町には悪い人たちがたくさんいると聞いていたからです。
それから何年もたって戦争か起こりました。ケドルラオメルという強い王さまがやって来て、ソドムやゴモラの町を荒らし回りました。ロトは大丈夫だろうか、とアブラハムさんは心配していました。
そのとき、知らせてきた人がいました。「大変です。ロトさんがケドルラオメル王に捕まって連れて行かれてしまいました。ロトさんの家族も、男の人も女の人も、羊も牛も全部連れて行かれてしまったのです。」
どうしたらいいのか。アブラハムさんはお祈りしました。そして人を集めました。「これからロトとみんなを助けに行く。勇気のある者は集まれ!」すると318人もの人が集まりました。アブラハムさんは318人の勇気ある人たちを連れてケドルラオメルを追いかけて打ち破り、とうとうロトさんと家族と、男の人、女の人、羊も牛も全部無事に取り返すことができました。神さま、ありがとうございます!
そこにソドムの王さまが来て言いました。「アブラハムさま、あなたは偉い。ほんとうに偉い。ほんとうに偉い。」
アブラハムさんは言いました。「偉いのはわたしではありません。偉いのは、助けてくださった神さまと、勇気を出して助けに行ってくれた318人の人たちが偉いのです」。
神さま、もしだれかがひどい目にあったときは、私たちも勇気を出してその人を助けることができるようにしてください。イエスさまによって、アーメン
(2004/09/22)