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星を仰ぐ――アブラハム物語4
「主は言われた。『天を仰いで星を数えてご覧なさい』」
創世記15:5
この前のお話は、アブラハムさんがロトさんを助け出したお話でした。大事な親戚のロトさんが、ケドルラオメル王に捕まって連れて行かれてしまった。アブラハムさんは勇気のある人318人を集めて、ケドルラオメル王を追いかけ、敵を打ち破ってロトさんとその家の人たち、羊も牛も全部無事に取り戻すことができたのでした。アブラハムさんはものすごくがんばって戦ったのです。
ところがその後、アブラハムさんは何だか元気がなくなりました。あんまりがんばったので疲れてしまったのでしょうか。
アブラハムさんとサラさんには子どもがありませんでした。ずっと待っていたのですが、赤ちゃんができません。神さまはあなたを幸せにしてあげよう、みんなを幸せにしてあげようと言われたけれど、ぼくたちには赤ちゃんができない。自分もサラも年をとってしまったし、もう赤ちゃんはきっとできない。こわいこともたくさんあるし、困ったこともたくさんあるし……。
そう思うとアブラハムさんはとても寂しくなって悲しくなって、テントのお家の中でひとりしょんぼりしていました。夜でした。
すると声が聞こえました。「アブラハム、心配しなくてもよい。わたしはあなたを幸せにし、世界中の人たちを幸せにする。」
アブラハムは答えて言いました。「でも神さま、私はもう年をとって子どももありませんし、困ったこともいっぱいあるし……」
すると「アブラハム、テントから外に出てみなさい。」
外に出ると、空にはいっぱいに星がきらきら光っていました。赤い星、白い星、黄色い星、青い星、大きな星、小さな星、ぴかぴかする星、流れ星……
「アブラハムさん、あの星を数えられるなら数えてみなさい。わたしはあなたの子どもをいっぱいにする。あなたの子どもと、その子どもと、その子ども、その子ども……をあんなにいっぱいにする。星がいっぱい広がって光っているように、あなたもあなたの子どもたちも、それから世界中の人たちも、幸せに光かがやくようになる。」
アブラハムさんは神さまのおっしゃったことを信じました。悲しいことや心配なことや困ったことはたくさんあるけれども、神さまが必ず、守っていてくださると信じたのです。
神さまは「あなたの子どもは、あなたの子孫はあの星のようになる」と約束されました。ほんとうにアブラハムさんとサラさんには赤ちゃんができるのでしょうか。
神さま、困ったこと、心配なこと、どんなことがあっても私たちをお守りください。そして私たちみんなが、神さまが必ず守っていてくださることを信じることができるようにしてください。アーメン
(2004/09/29)