- - 尹東柱「たやすく書かれた詩」
- - 【説教】イエスの墓に行った女性たち
- - 【黙想】父よ、わたしの霊を御手にゆだねます
- - 【説教】キリストの血によって
- - 【聖餐式の言葉から 18】感謝・祝福・派遣
- - 【説教】命のパンとなるために
- - 【燃える松明──アブラハムの経験した神の愛】
- - 【説教】み顔の光を仰ぎ見
- - 【聖餐式の言葉から 17】陪餐
- - 【説教】悪口を言う者に祝福を祈り
- - 【説教】キリストは死者の中から復活し
- - 尹東柱の詩に見る信仰と平和への願い
- - 【聖餐式の言葉から 16】
- - 【説教】主の霊がわたしの上に
- - 【説教】水をいっぱい入れなさい
- - 【尹東柱没後80年、詩碑建立30周年 尹東柱追悼式】
- - 【務安(ムアン)空港での済州航空事故によって苦しむ人々のための祈り】
- - 【説教】幼子はイエスと名付けられた
- - 【説教】彼は立って、群れを養う
- - 【説教】わたしたちのゆえに喜びの歌を歌われる神
【説教】神の御心を行う人こそ
マルコ3:20-35
2021年6月6日・聖霊降臨後第2主日
上野聖ヨハネ教会にて
「神の御心を行う人こそ、わたしの兄弟、姉妹、また母なのだ。」マルコ3:35
今日はこのイエスさまの言葉を心に留めたいと願います。
ところでおよそ15年前、ひとつの翻訳小説が大ベストセラーになったことがあります。ダン・ブラウンという人の『ダ・ヴィンチ・コード』という小説です。
わたしはあまりベストセラーなどに興味がないので、自分では読む気がありませんでした。ところが当時、わたしは京都復活教会の牧師兼復活幼稚園の園長をしていて、月曜日を除く毎朝、園児の出迎えをしていました。それで園児のお母さん方とも親しくなったのですが、そのうちのおひとりがとてもキリスト教に関心を持たれていて、「『ダ・ヴィンチ・コード』をどう思うか」と質問してこられました。何でもキリスト教を根本から揺さぶるような内容だということらしいのです。
それでその本を購入して読んでみました。冒頭にこう書いてありました。
「この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて事実に基づいている」。
小説なのに、「すべて事実に基づいている」と書いてあるものですから、まんまとだまされることになります。小説としては非常に面白い、よくできた作品だと思いました。けれどもひとつ大きなひっかかりを感じました。それは「キリスト教を根本から揺さぶる」ようなものか、という点です。
……