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【説教】この家に平和があるように
ルカ10:1-12、16-20
2022年7月3日・聖霊降臨後第4主日
上野聖ヨハネ教会にて
「その後、主はほかに七十二人を任命し、御自分が行くつもりのすべての町や村に二人ずつ先に遣わされた。」ルカ10:1
今日の福音書はルカ第10章、イエスによる72人の弟子の派遣の話です。その一つ前の第9章の始めは、イエスが12人の弟子たちを派遣された話でした。1章進む間に、派遣される弟子の数は6倍に増えました。これは、イエスとともに働く者が急速に増えていることを示しているように思えます。弟子が増え、成長していくのをきっとイエスさまは喜んでおられたでしょう。
けれどもイエスは急いでおられたに違いありません。イエスはすでに弟子たちに対して、ご自分の苦難と死を予告しておられました(ルカ9:22)。時間には限りがあるのです。イエスを慕い、信じる人びとの群れが増えていく一方で、イエスを憎み、その活動を妨害し、それどころか捕らえて命を奪おうとする動きが次第に強まっていました。
そうした中、残された限りある時間のうちに、イエスは弟子たちをさらに教育し成長させなければなりませんでした。そのためにイエスはどれほど祈り、力を尽くされたことでしょうか。
ところで今日は特に、イエスが72人を派遣するにあたって言われた一つの言葉に心をとめましょう。
「どこかの家に入ったら、まず、『この家に平和があるように』と言いなさい。」ルカ10:5
その家は穏やかかもしれないし、逆に悩みや葛藤を抱えているかもしれません。どの家もどの人も、平和を必要としています。
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