- - 【説教】ここに平和があるように
- - 【説教】憐れみと祈りの霊を
- - 【説教】聖霊は一人ひとりに賜物を与えてくださる
- - 【聖餐式の言葉から】
- - 【説教】祈ってくださるイエス
- - 【燃える愛の火──聖書に神の火を探る】
- - 【説教】聖霊が教えてくださる
- - 尹東柱「こおろぎと僕と」
- - 【説教】わたしは彼らを知っている
- - 【説教】サウロの回心とアナニア
- - 【説教】わたしの主、わたしの神よ
- - 尹東柱「たやすく書かれた詩」
- - 【説教】イエスの墓に行った女性たち
- - 【黙想】父よ、わたしの霊を御手にゆだねます
- - 【説教】キリストの血によって
- - 【聖餐式の言葉から 18】感謝・祝福・派遣
- - 【説教】命のパンとなるために
- - 【燃える松明──アブラハムの経験した神の愛】
- - 【説教】み顔の光を仰ぎ見
- - 【聖餐式の言葉から 17】陪餐
【講演本文】『天(空)と風と星と詩』初版本に見る尹東柱の面影
尹東柱 詩碑献花式 講演
2023年2月11日(土)
同志社大学良心館301号教室にて
尹東柱が福岡刑務所で息を引き取ってから、78年の年月が過ぎました。わたしが尹東柱の詩と出会ったのは、彼の詩集『空と風と星と詩』の伊吹郷さんの翻訳と、原書を手に入れた年、1986年だったと思います。37年前になるでしょうか。
わたしが尹東柱との縁というかつながりを感じるものが三つあります。一つは、彼が学んだ同志社大学でかつてわたしも学んだこと、二つは、彼が最初に留学した立教大学でかつてわたしは文学部助手を務めたこと、そして三つは、彼が学生時代にデンマークの思想家キルケゴールを耽読していたと言われますが、わたしも学生時代にキルケゴールを耽読していました。そんなこともあってですが、何より彼の詩の清純さに引かれて、わたしの心のどこかにはいつも尹東柱がいた、と言ってもいいかもしれません。
しかしそれはそれとして、今日は彼の詩集の初版本の紹介をしてみたい。特に何か研究発表というのではなくて、素朴な気持ちで初版本を紐解きながら彼の面影に近づいてみたいと思うのです。
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