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【説教】サマリアの女とイエス

ヨハネよる福音書 4:5-30、39-42

2023年3月12日・大斎節第3主日

聖光教会にて

 今日は、イエスとあるサマリアの女の人との出会いに近づいてみましょう。


 イエスはユダヤから北のガリラヤに行くのに、途中サマリアを通られました。当時、ユダヤとサマリアは対立していてお互いに交際せず、ユダヤ人のほとんどはサマリアに対して差別意識を持っていました。しかしイエスはユダヤ人ですが、サマリアの人々を大切に思われていたのです。


 イエスはサマリアのシカルという町に来られました。正午ごろのことです。イエスは旅に疲れて、井戸のそばに座っておられました。水が飲みたい。しかし水を汲む道具はないし、仮にあったとしても、他所(よそ)の井戸から勝手に飲むことは許されないのです。

 そこに一人のサマリアの女の人が、水を汲みに来ました。イエスは言われました。
 「水を飲ませてください」
 「ユダヤ人のあなたがサマリアの女のわたしに、どうして水を飲ませてほしいと頼むのですか」
いぶかしい思いで女の人は返事しました。ユダヤ人はサマリア人とは交際しないからです。
 するとイエスはこう言われました。
 「もしあなたが、神の賜物を知っており、また、『水を飲ませてください』と言ったのがだれであるか知っていたならば、あなたの方からその人に頼み、その人はあなたに生きた水を与えたことであろう。」ヨハネ4:10
 イエスは妙なことを言われます。その人、つまりイエスのほうが生きた水を持っていて、女の人のほうからその水がほしいと頼むべきだというのです。話が逆転しています。

……