- - 【講話】アブラハムの物語(3)
- - 【説教】シラ書に学ぶ信仰と知恵
- - 【講話】教会の戦争協力への反省から
- - 【論文】『基督教週報』に見る紀元節大礼拝(1939年)
- - 【聖餐式の言葉から 5】
- - 【説教】御言葉を食べたエレミヤ
- - 風が吹いて【尹東柱の詩 5】
- - 【講話】アブラハムの物語(2)
- - 【説教】主よ、わたしを憐れんでください
- - 【第8回 日本聖公会 いのちをみつめる祈りの集い】「教会の戦争協力への反省から」
- - 【聖餐式の言葉から 4】
- - 【説教】祈っておられるうちに
- - 【説教】執り成してくださる方
- - 弟の印象画【尹東柱の詩 4】
- - 【説教】種を蒔くイエス
- - 【聖餐式の言葉から 3】
- - 【説教】キリストの中に入る洗礼
- - 【聖餐式の言葉から 2】
- - 【説教】一人の従順によって
- - 【説教】鷲の翼に乗せて
【説教】わたしの主、わたしの神よ
ヨハネによる福音書 20:24-29
2023年4月16日・復活節第2主日
聖光教会にて
「十二人の一人でディディモと呼ばれるトマス」
このトマスは、一般にどういうイメージが持たれているでしょうか。「復活の主を疑ったトマス」「疑い深いトマス」──こういうイメージが固定しているとしたら、わたしは今日、トマスの名誉回復をしたいと思います。
トマスには以前、こんなことがありました。イエスが愛しておられたラザロが重い病で死に瀕しているということが伝えられました。しばらくしてイエスは「もう一度、ユダヤに行こう」と言われました。ラザロを訪ねると言われたのです。弟子たちは反対しました。なぜなら、そこはとても危険だからです。
「ラビ、ユダヤ人たちがついこの間もあなたを石で打ち殺そうとしたのに、またそこへ行かれるのですか」ヨハネ11:8
しかしイエスはこう言われました。
「わたしたちの友ラザロが眠っている。しかし、わたしは彼を起こしに行く。」11:11
これを聞いたとき、トマスは感動しました。このイエスという方は、自分の命を危険にさらしてでもラザロを救おうとされるのだ。トマスは仲間の弟子たちにこう言いました。
「わたしたちも行って、一緒に死のうではないか」11:16
イエスと一緒に死んでよい。この方と一緒に死のう。彼はそう本気で思ったのです。このことだけで、トマスがどんなにイエスを愛しイエスを信頼していたかがわかります。
さて今日の福音書です。
「十二人の一人でディディモと呼ばれるトマスは、イエスが来られたとき、彼らと一緒にいなかった。」ヨハネ20:24
……