- - 【説教】あなたがたは力を受ける──昇天のイエス
- - 【説教】叱られたフィリポ
- - 【説教】人の子が神の右に立っておられる──ステファノの殉教
- - 【説教】わたしの主、わたしの神よ
- - 【イースター説教】わたしは主を見ました
- - 【黙想と祈り】十字架上の七つの言葉
- - 【説教】アリマタヤのヨセフ
- - 【十字架の道行】
- - 【マタイ受難曲 コラール】
- - 【3月21日】トマス・クランマー カンタベリー大主教、殉教者 1556
- - 新しい道【尹東柱の詩 3】
- - 【説教】サマリアの女とイエス
- - 【説教】神の国に招かれたニコデモ
- - 少年【尹東柱の詩 2】
- - 雪 降る地図【尹東柱の詩 1 】
- - 【説教】山の上のイエスの姿
- - 【講演本文】『天(空)と風と星と詩』初版本に見る尹東柱の面影
- - 【講演資料】『天と風と星と詩』初版本に見る尹東柱の面影
- - 【説教】あなたがたは世の光である
- - 【説教】悲しむ人々に与えられる神の慰め
【説教】わたしの主、わたしの神よ
ヨハネによる福音書 20:24-29
2023年4月16日・復活節第2主日
聖光教会にて
「十二人の一人でディディモと呼ばれるトマス」
このトマスは、一般にどういうイメージが持たれているでしょうか。「復活の主を疑ったトマス」「疑い深いトマス」──こういうイメージが固定しているとしたら、わたしは今日、トマスの名誉回復をしたいと思います。
トマスには以前、こんなことがありました。イエスが愛しておられたラザロが重い病で死に瀕しているということが伝えられました。しばらくしてイエスは「もう一度、ユダヤに行こう」と言われました。ラザロを訪ねると言われたのです。弟子たちは反対しました。なぜなら、そこはとても危険だからです。
「ラビ、ユダヤ人たちがついこの間もあなたを石で打ち殺そうとしたのに、またそこへ行かれるのですか」ヨハネ11:8
しかしイエスはこう言われました。
「わたしたちの友ラザロが眠っている。しかし、わたしは彼を起こしに行く。」11:11
これを聞いたとき、トマスは感動しました。このイエスという方は、自分の命を危険にさらしてでもラザロを救おうとされるのだ。トマスは仲間の弟子たちにこう言いました。
「わたしたちも行って、一緒に死のうではないか」11:16
イエスと一緒に死んでよい。この方と一緒に死のう。彼はそう本気で思ったのです。このことだけで、トマスがどんなにイエスを愛しイエスを信頼していたかがわかります。
さて今日の福音書です。
「十二人の一人でディディモと呼ばれるトマスは、イエスが来られたとき、彼らと一緒にいなかった。」ヨハネ20:24
……