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【説教】人の子が神の右に立っておられる──ステファノの殉教
使徒言行録6:1-9、7:51-60
2023年4月30日・復活節第4主日
京都聖三一教会にて
先ほど朗読された使徒言行録第7章は、ステファノ(ステパノ)の殉教を伝えていました。最初の殉教者ステパノを記念する日は、祈祷書によれば12月26日です。それなのになぜ、主イエスの復活を記念する復活節に彼の殉教の記事が朗読されるのでしょうか。それは、このステパノの中に復活の主イエスが生きておられたことを、わたしたちが知るためではないでしょうか。
最初の教会がエルサレムに始まり、次第に人数が増えて行ったとき、ヘブライ語を話すユダヤ人とギリシア語を話すユダヤ人とが、教会には混じり合っていました。両者の間に深刻な葛藤が生じました。少数派であるけれども次第に増えつつあるギリシア語会衆が、差別扱いをされているというのです。最初の教会は貧しいやもめの生活を支えることを大切にしていたのですが、ギリシア語会衆のやもめが軽んじられて、分配が公平でないという声が上がっていました。
貧しい人々を大切に受け入れ、必要に応じて支援するというのは、最初の教会の大事な特徴でした。貧しい人が教会に来られなくなる、というようなことが起これば、それは本来の教会の精神を失ったことになります。
このような教会のあり方と働きをしっかりと実現していくために、12使徒以外に、新しく7人の指導者が任命されました。この7名のひとりがステパノでした。
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