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【説教】鷲の翼に乗せて
出エジプト記19:2-8
2023年6月18日・聖霊降臨後第3主日
聖光教会にて
「あなたたちは見た。わたしがエジプト人にしたこと、また、あなたたちを鷲の翼に乗せて、わたしのもとに連れて来たことを。」出エジプト記19:4
今日心にとめたいのは、主がモーセに言われたこの言葉です。
遠い昔、エジプトで奴隷の生活を強いられていたイスラエルの人々は、モーセに率いられて奇跡的にエジプトを脱出しました。エジプトを出て3カ月目、人々はシナイ山の麓の荒れ野に到着しました。ここに至るまでにたくさんの危機がありました。
エジプトの軍隊に追われ、前は海。絶体絶命というとき、海の水が左右に分かれて、人々は海の真ん中を渡ることができました。苦い水しかなくて渇きで死ぬ思いをしたとき、モーセが1本の木を投げ込むと、水は甘くなりました。食べ物がなくなったとき、神は天からマナを降らせて命を保たせられました。アマレク人との戦いで全滅の危機に瀕したとき、必死の祈りが聞かれてアマレクを退散させることができました。
こうして今、人々はシナイ山の麓にたどりついたのです。
出エジプトの民は、今風に言えば難民です。神は難民を保護し支えられます。日本もそのような姿勢を持った国になるべきです。
さてモーセの目的は、ここにイスラエルの人々皆を連れて来ることでした。もう半年、あるいは1年も前になるでしょうか。80歳のモーセは羊の群れを連れてこのシナイ山に入り、この山で神と出会ったのです。モーセはここで燃えて燃え尽きない柴の奥から語りかけられる神の声を聞き、神に捕らえられました。モーセは羊飼いの杖を持っていましたが、その時、その杖を神が共におられるしるし、神の杖として新しくいただきました。この杖に頼って、神が共におられて共に働いてくださることに頼って今に至ったのです。
……