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【説教】シラ書に学ぶ信仰と知恵
シラ書 27:30-28:7
2023年9月17日・聖霊降臨後第16主日
聖光教会にて
今日の旧約聖書はシラ書でした。あまりなじみがないかもしれません。シラ書は旧約聖書続編に含まれているものですが、諸聖徒日に朗読されるほかは、A年では顕現後第6主日に用いられるくらいではないかと思います。
今日はこのシラ書の世界に触れてみることにしましょう。
このシラ書を書いたのは、シラの子イエススという人です。わたしたちの救い主と同じ名前です。この人は長年聖書(わたしたちの言う旧約聖書)を研究した後、自分も人の信仰生活に役立つような教訓と知恵の書を書きたいと願って、ヘブライ語でこれを書いたそうです。その後、そのイエススの孫が、エジプトで祖父の書いたこの書物を見つけて、これを多くの人々が読めるようにギリシア語に翻訳した。彼はしばしば徹夜してこの翻訳の仕事に打ち込んだのですが、うまく訳せていないところがあると自分で告白しています。シラ書の序言で彼はこう言っています。
「そこで読者にお願いする。素直な心でこの書物を精読してほしい。我々は、懸命に努力したのであるが、上手に翻訳されていない語句もあると思われるので、そのような個所についてはどうかお許し願いたい。というのは、元来ヘブライ語で書かれているものを他の言語に翻訳すると、それは同じ意味合いを持たなくなってしまうからである。」序15-22
まずヘブライ語で書かれたものがギリシア語に訳され、それがずっと後に日本語に訳されわたしたちの手に届いた、ということになります。翻訳の労苦に感謝します。
シラ書から印象的な言葉をいくつか取り上げてみましょう。
- 「主を信頼せよ。そうすれば必ず助けてくださる。お前の歩む道を一筋にして、主に望みを置け。」2:6
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