- - 【説教】キリストの愛がわたしたちを駆り立てている
- - 【説教】成長する神の国
- - 【聖餐式の言葉から 11】心を神に
- - 【説教】麦畑の主イエス
- - 【説教】風は思いのままに吹く
- - 【説教】神の息、愛の火──聖霊降臨日に
- - 【聖餐式の言葉から 10】奉献
- - 【説教】主のみ手が共にあったので──アンティオキア教会の始まり
- - 【説教】わたしが生きているので、あなたがたも生きる
- - 【説教】良き羊飼いイエス
- - 【聖餐式の言葉 9】平和の挨拶
- - 【説教】わたしの主、わたしの神よ
- - 【復活日説教】あなたがたの命はキリストと共に
- - 【聖金曜日の黙想】
- - 【聖職按手式説教】幸いな僕
- - 【説教】わたしたちの大祭司イエス・キリスト
- - 【韓国讃頌歌435】わたしの永遠の賜物
- - 【説教】あなたの家を思う熱意
- - 【聖餐式の言葉 8】懺悔
- - 【説教】荒野のイエス
【説教】エリシャは子どもの上に伏し
列王記下 4:8-37
2024年2月4日・顕現後第5主日
上野聖ヨハネ教会にて
遠い昔(紀元前9世紀)、イスラエルにエリシャという預言者がいました。エリシャはエリヤの弟子でありその後継者となった人です。エリシャについては旧約聖書の列王記にたくさんの話が記されていますが、今日はその一つ、旧約聖書日課で読まれたシュネムの女の人とエリシャの物語に近づいてみましょう。
シュネムという町に、ある裕福な女の人がいました。シュネムは、わたしたちの知っている地名で言えばナザレの南のほうにあたります。そのシュネムの女の人はエリシャを大変信頼し、彼を「神の人」として敬っていました。エリシャはシュネムを通るたびに彼女に招かれて食事の接待を受けました。さらに彼女は夫の同意を得て、エリシャのために部屋を用意しました。自分の家の階上に壁で囲った小さな部屋を用意し、そこに寝台と机と椅子と燭台を備えて、エリシャがそこで自由に仕事したり祈ったり休んだりできるようにしたのです。
これほどまでに親切を尽くしてくれる彼女に対して、エリシャは何か報いたいと思い、何かしてほしいことはないかと彼女に尋ねました。エリシャはイスラエルの預言者団を率いており、王にも軍の司令官にも影響を及ぼすほど力を持っていたので、たいていのことならかなえてやれると思ったのです。しかし彼女は「わたしは何不足なく暮らしています」という返事でした。それでもエリシャは彼女のために何かしたいと思ったのです。
エリシャにはゲハジという僕がいました。それでエリシャはゲハジに相談して、「彼女のために何をすればいいのだろうか」と言うと、ゲハジは「彼女には子どもがなく、夫は年を取っています」と答えました。
……