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【聖餐式の言葉 12】聖なるかな <感謝聖別2>

「心を神に」の3重の対話句(呼びかけ-応答)に続いて、司式司祭は感謝聖別の祈りを唱えます。

その内容は──神による天地創造、人間の創造、神の子の受肉降誕、十字架の死と復活による救い、聖霊の注ぎ……。
神の救いの業を一つひとつ思い起こして心に刻むのです。

それに続いて次の言葉を一同で歌いまたは唱えます。

聖なるかな、聖なる神、聖なるかな、万軍の神
主の栄光は天地に満つ


これは旧約聖書・イザヤ書第6章3節にもとづきます。
紀元前8世紀、青年イザヤはエルサレムの神殿で祈っていました。そのとき、予想もしない神の臨在に接しました。

「わたしは、高く天にある御座(みざ)に主が座しておられるのを見た。衣の裾は神殿いっぱいに広がっていた。」6:1

翼を持った天使セラフィムが、飛び交いつつ、互いに呼び交わして歌います。

「聖なる、聖なる、聖なる万軍の主。
主の栄光は、地をすべて覆う」
6:3

聖なる神の前にイザヤは自分の汚れを痛切に感じ、自分は死ぬと思いました。そのとき、セラフィムの一人が、神の祭壇から燃える炭火を持って来て、イザヤの唇に押し当てました。これによって彼は、神の赦しと清めを受け、預言者として遣わされることになったのです。

ほめたたえよ、主のみ名によってこられる方を
いと高きところにホサナ


これは、エルサレムに入城されるイエスを、群衆が歓呼して迎え、叫んだ言葉で(マルコ11:9-10)、旧約聖書・詩編118:25-26によっています。「ホサナ」とはヘブライ語で「どうか今、お救いください」という意味です。

聖餐式が進んで深まっていくこの時、わたしたちを赦し清めてくださる神の臨在を知り、主イエスを喜び迎えましょう。