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【説教】慰め励ましてくださる神
イザヤ書 50:4-9
2024年9月15日・聖霊降臨後第17主日
聖光教会にて
*
今日は旧約聖書日課から、昔、主に仕えた僕、無名の預言者の告白に耳を傾けてみましょう。
「主なる神は、弟子としての舌をわたしに与え/疲れた人を励ますように/言葉を呼び覚ましてくださる。/朝ごとにわたしの耳を呼び覚まし/弟子として聞き従うようにしてくださる。」イザヤ50:4
この主の僕の使命はまず、「疲れた人を励ます」ことです。多くの人が疲れています。困難を負い続けたことによる疲れ、あまりの忙しさのゆえの疲れ。人を支えようとして、あるいはこの社会を少しでも良いものにしたい願って働き続けたことによる疲れ。また人に気を使いすぎたことによる疲れもあるでしょう。疲れて動けなくなった人、何とか動いてはいるけれども疲労が蓄積して危うくなっている人、疲れのゆえに神さまの愛が感じられなくなっている人──そうしたすべての疲れた人を励まし、慰め、元気づけることを、神さまはこの僕に託されたのです。言い換えれば、神の慰めと励ましを人に運んで行くのがこの人の役目です。
そのために主なる神さまは、彼に「弟子としての舌」を与えられました。神さまの弟子としての舌、必要で大切な言葉を伝えて行くための舌です。けれども舌を用いて語るには、言葉が与えられなければなりません。そこで神は言葉を彼のうちに呼び覚まされます。彼の語るところをもう一度聞きましょう。
「主なる神は、弟子としての舌をわたしに与え/疲れた人を励ますように/言葉を呼び覚ましてくださる。朝ごとにわたしの耳を呼び覚まし/弟子として聞き従うようにしてくださる。」
ここに2回「呼び覚ます」と言われているのに注意しましょう。神は彼に「言葉を呼び覚ましてくださる。」また「朝ごとにわたしの耳を呼び覚まし」てくださる。
神は、彼の耳を呼び覚まし、生きた言葉を呼び覚まして聞かせてくださるのです。神は彼を呼び覚まさして、慰めと励ましの言葉を聞かせ、彼を力づけられます。それも「朝ごとに」そうしてくださるというのです。
「主なる神はわたしの耳を開かれた。わたしは逆らわず、退かなかった。」50:5
後半が気になります。
「わたしは逆らわず、退かなかった。」
主なる神によって耳を開かれた僕は、神に逆らわず、その言葉を自分の心に納めると同時に、人に向けて、世の中に向けて語りかけました。神の言葉は人を生かす言葉、世の中を正していく言葉。それを彼は託されて語ったのです。ところがある場合に、抵抗を受けた。彼を抑えつけて口を封じようとする人々がいた。しかし彼は退かなかった。
すると何が起こったか。彼はひどい迫害を受けることになったのです。
……