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【聖餐式の言葉から 14】取って食べなさい

取って食べなさい。これはあなたがたのために与えるわたしの体です <感謝聖別 4>

司式者が唱える感謝聖別の祈りの中で、最も重要で欠くことのできないのは次の二つです。

(1)聖霊を求める祈り(エピクレーシス=祈求)
(2)主イエスの聖餐制定の言葉(アナムネーシス=想起)

今回は二つ目の「主イエスの聖餐制定の言葉(アナムネーシス=想起)」です。主イエスがかつて最後の晩餐で言われた言葉を、司式者は今ここで唱えます。

主イエスは渡される夜、パンを取り、感謝してこれを裂き、弟子たちに与えて言われました。「取って食べなさい。これはあなたがたのために与えるわたしの体です。わたしを記念するため、このように行いなさい」

また食事の後、杯を取り、感謝して彼らに与えて言われました。「皆この杯から飲みなさい。これは罪の赦しを得させるようにと、あなたがたおよび多くの人のために流すわたしの新しい契約の血です。飲むたびにわたしの記念としてこのように行いなさい」

このイエスの言葉と業を、今ここでわたしたちははっきり想起し(思い起こし)、記念します。
そのとき、ただわたしたちが想起し、記念するばかりではなく、主イエスご自身がそれを想起し、記念して、ここで働いてくださいます。最後の晩餐の再現を、実は主イエスご自身がしてくださるのです。

聖餐式は、主イエスご自身が「このように行いなさい」と命じて定められたことに従って行います。ここには、わたしたちを忘れず、わたしたちを愛しとおされるイエスの情熱と決意が込められています。

「新しい契約」とは、かつて神がイスラエルの民と結ばれた「古い契約」に対するものです。イエス・キリストが神とわたしたちの間に立って新しい契約を据え、それを保証してくださいます。神がわたしたちを「ご自分のもの」として、命を賭けて愛してくださり、またわたしたちはこの方を「わたしたちの神」として真心をもって信じ従う。この契約はわたしたちを主のみ手のうちに保って慰め励まし、祝福で満たします。十字架はそのしるしです。