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【説教】わたしたちのゆえに喜びの歌を歌われる神
ゼファニヤ書 3:14-20
2024年12月15日・降臨節第3主日
聖光教会にて
クリスマスを間近に控えた今日は降臨節第3主日。先ほどの詩編の中から呼びかけが聞こえました。
「神の語られる言葉を聞こう」85:8
そこでまず今日の福音書の言葉を聞きましょう。
「そこでヨハネは、洗礼を授けてもらおうとして出て来た群衆に言った。『蝮(まむし)の子らよ、差し迫った神の怒りを免れると、だれが教えたのか。悔い改めにふさわしい実を結べ。』」
ルカ3:7-8
いきなり厳しい洗礼者ヨハネの言葉です。洗礼者ヨハネは、救い主が来られるその準備をするために神から遣わされた人物です。彼は、やがて来られるメシア、救い主は、同時に審判者、世を裁かれる方だと理解していました。それで彼はこの社会の悪を責めました。また一人ひとりが自分の罪、神への背きを知るように促しました。そうして、悔い改めと罪の赦しのしるしとして、ヨルダン川で洗礼を行ったのです。多くの人々が洗礼を受けるために、彼のところにやってきます。
ところがヨハネには、その人のありようが見えるのです。真心からでなしに、反省の思いなしに、新しくまっすぐに生きようという願いなしに、ただ自分の安泰と安心だけを求めて安易に洗礼を受けようとする人々に対して、彼は怒りを発しました。
「悔い改めにふさわしい実を結べ。」
しかし彼は、良心の痛みと祈りと決意をもって洗礼を願う人たちには、彼は喜んで洗礼を授けたのです。
このヨハネに対して民衆の期待がありました。
「民衆はメシアを待ち望んでいて、ヨハネについて、もしかしたら彼がメシアではないかと、皆心の中で考えていた。」ルカ3:15
しかしヨハネはそれをはっきりと否定しました。自分はメシアではない。やがて来られるその方のために備えをする者である。そしてこう言いました。
「その方は、聖霊と火であなたたちに洗礼をお授けになる。」3:16
わたしが行っている水による洗礼はその方を迎えるための予備的な洗礼であって、やがて来られるその方が、聖霊と火でほんとうの洗礼を授けてくださる。
「聖霊と火による洗礼」と言うと何かあまりに異常で恐ろしい気がするかもしれません。けれども「聖霊」は神の命、神の息吹と理解しましょう。また「火」とは神の燃える愛です。その方イエス・キリストが洗礼を授けられる。わたしたちは神の息吹と神の燃える愛によって赦され清められる。神の願いをわたしの願いとし、神の国に向けて新しく生きる者とされる。これはまさにわたしたちが受けた/受ける洗礼です。わたしたちのうちに神の息吹が吹き込まれており、神の愛の火が燃えている。それを再発見しましょう。
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