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【聖餐式の言葉から 16】

世の罪を除く神の小羊よ <アニュス・デイ>

「主の祈り」の後、陪餐の直前に「神の小羊」を歌いまたは唱えます(その前に「近づきの祈り」を用いることもあります)。


世の罪を除く神の小羊よ、憐れみをお与えください
世の罪を除く神の小羊よ、憐れみをお与えください
世の罪を除く神の小羊よ、主の平安をお与えください

これは、洗礼者ヨハネが、自分の方に近づいて来られるイエスを見て、思わず口にした言葉に基づいています。

「見よ、世の罪を取り除く神の小羊だ」(ヨハネ1:29、また1:36)

遠い昔、出エジプトに際して、神は家族ごとに小羊を用意して、それを食べるとともに、その血を家の柱と鴨居に塗るように命じられました。この小羊の血のしるしは、主の審きから人々を守るものでした(出エジプト12章)。

イザヤ書には、苦しみを受け、屠(ほふ)られることによって、世の罪を担い、人々を救う小羊(苦難の僕)の姿が描かれています(53:7-12)。これは来たるべき救い主の予告でもありました。

洗礼者ヨハネは、イエスを見てはっきりと悟ったのです。この方が、世とわたしたちの罪を引き受け、血を流して死に、それによってわたしたちを救ってくださる方だと。

わたしたちは、聖餐のパンとぶどう酒の中に、命を捨ててまで限りなくわたしたちを愛してくださるイエスを見ます。それを飲食することをとおして、この方の愛の命をいただくのです。
聖別されたパンとぶどう酒は、イエスの愛のゆえにこの上なく尊く、また美しい光を放っています。

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