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【説教】主に希望をかける人は幸せ
詩編 146:5-10
聖霊降臨後第16主日・2025年9月28日
京都聖三一教会にて
今日は、先ほどご一緒に唱えた詩編第146編を心にとめたいと思います。146編から詩編最後の150編までの五つの詩編は「ハレルヤ詩編」と呼ばれています。というのは、この五つの詩編がいずれも「ハレルヤ」から始まって「ハレルヤ」で閉じられるからです。残念なことに、今日唱えたのは5節からでしたので、冒頭のハレルヤを確認することができませんでした。後からでも、祈祷書や聖書を開いてみてください。感謝も、嘆きも、神への信頼も、すべて「ハレルヤ」(神を賛美せよ)で包まれています。
(以下は祈祷書に基づきます)
5 ヤコブの神を助けとし‖ 主に希望をかける人は幸せ
日本語訳では「幸せだ」が文の最後に来ていますが、原文は「幸せだ!」(アシュレー=ヘブライ語)」から始まります。幸せだ、主なる神に希望をかける人は。詩人が、昔の人々がその幸せを味わった。それを歌いつつ、わたしたちにもその幸せを受けるように呼びかけています。
主に希望をかける人は幸せ
ここで「希望をかける」というのは、根拠もなしにとにかくそうする、というのではありません。わたしたちを確かに救われる神が存在する。この方はわたしたちのために働いてくださったし、これからも働いてくださる。希望の神(ローマ15:13)がわたしたちに希望を抱かせてくださるのです。
6 神は天と地を造り、海とその中のあらゆるものを形造り‖ とこしえにまことを示された
神の創造のわざが歌われます。神は「とこしえにまことを示された」。まこと、「真実」です。神は真実の神。気まぐれであったり無責任であったりはされない。たとえそれが見えないように思えることがあったとしても、神はわたしたちのことを思い続け、支え続けてくださる。その真実をこの詩人は、またその周りの人たちは経験したのですね。
次の7節から、その希望の神、真実の神がどういう方であるかが歌われます。
7虐げられた人のために審きを行い‖ 飢え渇く人にパンを恵み、捕らわれた人を解放される
8 主は見えない人の目を開き‖ 卑しめられている人を高め、正しい人を愛される
9 主は他国から来ている人を守り‖ 身寄りのない子供とやもめを支え、悪人の企てを砕かれる
10 主はとこしえに治められる‖ シオンの神は世々に、ハレルヤ
虐げられた人、飢え渇く人、捕らわれた人、目の見えない人、卑しめられている人、他国から来ている人、身寄りのない子供とやもめ。神はこの人々の味方であり、この人々を愛し、解放し、支えてくださる方だ、と歌います。これが真実の神、希望の神です。これはわたしたちの主イエスにしっかりつながります。
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