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【説教】イエスの最初の弟子アンデレ

マタイによる福音書 4:12-23
ヨハネによる福音書 1:35-42

2026年1月25日
顕現後第3主日

京都聖三一教会にて

「イエスは、ガリラヤ湖のほとりを歩いておられたとき、二人の兄弟、ペトロと呼ばれるシモンとその兄弟アンデレが、湖で網を打っているのを御覧になった。彼らは漁師だった。イエスは、『わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう』と言われた。」マタイ4:18-19

ここにイエスの願いがあります。神の国を実現するために──この世界に愛と平和と正義を実現するために──わたしと歩みを共にしてほしい。あなたがたにしてもらいたいことがある。わたしについて来なさい。イエスの招きに動かされて二人はイエスに従いました。
今日は、シモン・ペテロの兄弟アンデレのほうに目をとめることにしましょう。マタイ福音書では、イエスはシモンとアンデレを同時に招かれたことが書かれているのですが、ヨハネ福音書を見ると、別の話が記されています。

ヨハネ福音書によれば、アンデレは元々洗礼者ヨハネの弟子でした。ある日、アンデレがもう一人の弟子と一緒に洗礼者ヨハネのところにいたとき、ヨハネがイエスを見て「見よ、神の小羊だ」と言いました(1:36)。それに突き動かされるように、アンデレはもう一人の弟子と共にイエスについて行きました。イエスは振り返って、自分についてくる二人を見て、「何を求めているのか」と尋ねられました。アンデレが真剣に何かを求めているのをイエスは感じとられたのです。

イエスに近づこうとするとき、イエスは振り返ってわたしたちに尋ねられます。「何を求めているのか」。わたしたちは何を求めているのでしょうか。一番深いところでのわたしの願いは何でしょうか。
ふと思い出します。もう50年も前、わたしの学生時代、神様を見失って苦しんでいたとき、わたしがそう問われたら、わたしは「あなたを求めています」と言った。迷いつつ、イエスを求めていた学生時代でした。

アンデレたちはイエスにそう尋ねられて、すぐに心の深みにあることを口にすることはできませんでした。それでこう言います。
「ラビ――“先生”という意味――どこに泊まっておられるのですか」

するとイエスは「来なさい。そうすれば分かる」と言われました。
イエスとともに一夜を過ごしたアンデレは確信しました。このイエスこそはメシア、世の救い主である、と。アンデレは、イエスの願い、祈り、決意、その愛、イエスの存在そのものを深く感じたに違いありません。それでアンデレは、兄弟のシモン・ペテロに会って言いました。

「わたしたちはメシア――『油を注がれた者』という意味――に出会った。」ヨハネ1:41

アンデレはシモンをイエスのところに連れて行きました。こうしてペテロはイエスの弟子となった。アンデレはペテロとイエスの仲介役となったのでした。ヨハネ福音書がアンデレについて語っている第1の話はこれです。

……

※写真は聖光教会のフロンタル中央。“X”はギリシア文字の「キー」で「クリストス」(キリスト)の最初の文字だが、この形は「アンデレ十字」でもある。