- - 【説教】彼は立って、群れを養う
- - 【説教】わたしたちのゆえに喜びの歌を歌われる神
- - 【説教】夕べになっても光がある
- - 【聖餐式の言葉 15】天におられるわたしたちの父よ(主の祈り)
- - 【聖餐式の言葉から 14】取って食べなさい
- - 【説教】見よ、その方が来られる
- - 【説教】終わりまであなたの道を
- - 【説教】牧者となられるイエス
- - 【説教】わたしを憐れんでください──バルティマイの叫び
- - 【講話】イエスが祈られた「主の祈り」
- - 【説教】背いた者のために執り成しをしたのは
- - 【説教】御自身、試練を受けて苦しまれたからこそ
- - 大韓聖公会ソウル教区 金エリヤ主教 就任の辞
- - 【説教】ねたむほどに愛される神
- - 【説教】慰め励ましてくださる神
- - 【一日を終える祈り】
- - 【説教】悪魔の策略に対抗して
- - 【国境を越えて老司祭と分かち合った尹東柱の物語】
- - 【礼拝のための祈り】
- - 【説教】あなたこそ神の聖者
最初の弟子アンデレ
マタイ4:18-22
2020年1月26日・ 顕現後第3主日
奈良基督教会での説教
「イエスは、ガリラヤ湖のほとりを歩いておられたとき、二人の兄弟、ペトロと呼ばれるシモンとその兄弟アンデレが、湖で網を打っているのを御覧になった。彼らは漁師だった。」マタイ4:18
シモン・ペテロの兄弟アンデレ。彼はペテロの陰に隠れがちで目立たない存在です。今日はそのアンデレに注意を向けてみます。
アンデレはガリラヤ湖北岸の町、ベトサイダ出身の人で、兄弟シモン(後のペテロ)とともにガリラヤ湖の漁師でした。ある日、彼が兄弟シモンとともに湖で網を打っていると、イエスが近づいてきて、二人をご覧になって言われました。
「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう。」4:19
これまで二人は魚をとる漁師でした。しかしこれからは人間をとる漁師。これはどういうことかというと、神さまのために人を捕まえる働きをする。イエスさまかそのように定め、任命されたのです。「人間をとる漁師」。ここにはイエスさまのある種のユーモアがあります。これからふたりは神さまのために人を捕まえる。人を捕まえてどうするのか。食べるのではありません。その人たちを救うのです。その人たちを生かすのです。
迷いと悩みのうちにある多くの人々をイエスは集めようとされています。そのイエスの手となり足となって、人々の幸せのために、人々を呼び集めて、神さまとともに歩み、良い目的のために生きる人となるように働く。そのためにアンデレは、シモンとともにイエスに呼ばれたのでした。
「二人はすぐに網を捨てて従った。」4:20
ところで今日のマタイ福音書にはそのように書かれているのですが、ヨハネ福音書を見ると、別の話が書かれています。
ヨハネ福音書によれば、アンデレは元々イエスに洗礼を授けたヨハネの弟子であった、というのです。洗礼者ヨハネ。彼は切迫している神の裁きを伝えて、神に向かってまっすぐに生きることを強く促した人です。そのようなヨハネの弟子であったということは、アンデレがよほど真剣に生きようとしていた人であったことを示しています。
……