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【説教】その夜の羊飼いたち
ルカによる福音書 2:8-16
2023年12月22日
大阪保育福祉専門学校にて
今日は、遠い昔の出来事を心に思い浮かべてみましょう。およそ2000年前、ユダヤのベツレヘムの野原です。羊が眠っています。
羊は自分たちだけでは生きていけません。羊飼いがいなければバラバラになってしまう。迷子になって谷に落ちるかもしれません。狼に襲われて食われてしまうかもしれません。羊飼いたちが守っています。
以前に、ある親しい人から、パレスチナの羊飼いのテントに泊めてもらった話を聞いたことがあります。夜が明けると、羊飼いが羊を集めます。すぐに集まるのもいれば遊んでいてなかなか集まらない羊もいる。羊飼いは羊にそれぞれ名前を付けていて、100匹いても全部1匹ずつ見分けることができるのだそうです。羊の名前を呼んで集める。みな集まると、羊飼いが先頭に立って進んで行く。羊はそれに付いていく。羊飼いは杖を持っていて、その杖で羊を導く。水のあるところ、草のあるところに連れて行く。羊飼いが羊を守り導いて行かなければ、羊は生きていけない──そんな話でした。
このような大切な、また大変な仕事をしているのが羊飼いなのですが、当時、羊飼いたちは町の偉い人たちや金持ちたちからは軽蔑の目で見られていました。けれども羊と羊飼いたちがいなければ町の人の暮らしは成り立ちません。羊の毛を刈る。ウールです。毛糸、毛織物になります。人を温かく包みます。羊の乳から乳製品、チーズが作られ、人の命を支えます。
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