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【説教】わたしの主、わたしの神よ
ヨハネによる福音書 20:24-29
2024年4月7日・復活節第2主日
上野聖ヨハネ教会にて
「十二人の一人でディディモと呼ばれるトマス」ヨハネ20:24
今日の福音書に登場したこのトマスは、一般にどういうイメージが持たれているでしょうか。「復活の主を疑ったトマス」「疑い深いトマス」──こういうふうかもしれません。けれども今日は、トマスのことをもう少し丁寧に見つめてみることにしましょう。
ヨハネ福音書第11章にこんな話が伝えられています。イエスが愛しておられたラザロが重い病で死に瀕しているということが伝えられました。しばらくしてイエスは「もう一度、ユダヤに行こう」と言われました。ラザロを訪ねると言われたのです。弟子たちは反対しました。なぜなら、そこはとても危険な場所だったからです。弟子たちは言いました。
「ラビ、ユダヤ人たちがついこの間もあなたを石で打ち殺そうとしたのに、またそこへ行かれるのですか」ヨハネ11:8
しかしイエスはこう言われました。
「わたしたちの友ラザロが眠っている。しかし、わたしは彼を起こしに行く。」11:11
これを聞いたとき、トマスは感動しました。このイエスという方は、自分の命を危険にさらしてでもラザロを救おうとされるのだ。このような方だからこそ、自分はイエスを信じてここまで来たのだ。トマスは仲間の弟子たちにこう言いました。
「わたしたちも行って、一緒に死のうではないか」11:16
イエスと一緒に死んでよい。この方と一緒に死のう。彼はそう本気で思ったのです。このことだけで、トマスがどんなにイエスを愛しイエスを信頼していたかがわかります。
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