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【聖餐式の言葉から 10】奉献
供え物を献げましょう <奉献>
平和の挨拶に続いて奉献に移ります。
ここでわたしたちは、<ともにあずかる主の食卓>の準備をします。
主イエスは弟子たちと最後の食事を共にする前、その準備を二人の弟子たち(ルカ福音書ではペテロとヨハネ)にゆだねられました。二人は言われたとおり食事の準備をしました(マルコ14:16)。
ここでわたしたちがパンとぶどう酒(と献金[信施])を用意して聖卓に献げるのは、聖なる食卓の大切な準備です。
わたしたちが献げるパンとぶどう酒には、
(1)神が創造された大地の恵み
(2)わたしたちの労働・労苦の実り
という意味がこめられています。
わたしたちの生活の営みから生まれたものを献げることをとおして、わたしたち自身を神の前に持って行き、自分を神にゆだねるのです。
司祭 全能の父なる神よ、この「信施」供え物を受け、主のみ業のために用いてください
ここでいう「主のみ業」とは何でしょうか。
第一には、今ここで起ころうとしていること──主がパンとぶどう酒をご自身の命としてくださり、それをわたしたちに与えてくださること──です。
第二には、わたしたちの供え物をとおして、教会の生命が保たれ養われ、また外への働きが広がっていくことです。
会衆 すべてのものは主の賜物。わたしたちは主から受けて主に献げたのです アーメン
この言葉は旧約聖書・歴代誌上29:14からの引用で、ダビデ王の祈りの言葉です。
これは、将来の主の神殿の建築のために、ダビデ王と多くの人々が献げ物をして神を賛美し、ともに喜んだ場面です。
わたしたちの所有するものはすべて主からいただいたもの。今その一部を、自分自身を献げる思いをもって主に献げます。それは主との生きた交流を味わう喜びの場面です。