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- - 【イエスさまの生涯をたどる】
- - 【説教】ここに平和があるように
- - 【説教】憐れみと祈りの霊を
- - 【説教】聖霊は一人ひとりに賜物を与えてくださる
- - 【聖餐式の言葉から】
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- - 【燃える愛の火──聖書に神の火を探る】
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- - 【説教】サウロの回心とアナニア
- - 【説教】わたしの主、わたしの神よ
- - 尹東柱「たやすく書かれた詩」
- - 【説教】イエスの墓に行った女性たち
- - 【黙想】父よ、わたしの霊を御手にゆだねます
- - 【説教】キリストの血によって
- - 【聖餐式の言葉から 18】感謝・祝福・派遣
- - 【説教】命のパンとなるために
- - 【燃える松明──アブラハムの経験した神の愛】
【説教】成長する神の国
マルコによる福音書 4:26-34
2024年6月16日・聖霊降臨後第4主日
聖光教会にて
今日の福音書でイエスは言われました。
「神の国は次のようなものである。人が土に種を蒔いて……」マルコ4:26
神の国が今日のテーマです。神の国。イエスが公に活動を始められたとき、こう言われました。
「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」マルコ1:15
「神の国」は主イエスの生涯の目的であり、宣教の中心でした。
けれどもその「神の国」とは何か。正直に言いますと、わたし自身長い間はっきりしませんでした。学生時代に「神の国とは、場所とか領域のことではなく、神の支配ということだ」と聞きました。分かったような、もうひとつ分からないようなままで、長い時間がたちました。そしてある時期にようやくはっきりと分かった。なぜイエスがあれほど「神の国」を人々に呼びかけ訴えられたのか、それが分かる経験をしたのです。
もうずいぶん前のことです。わたしはある教会におりました。そして次第に分かってきたことは、教会の中の力を持ったある人たちのグループが、何十年にわたって教会を牛耳ってきた、ということです。あまり力のない人、比較的新しい人たちは圧迫されて自由にものを言うことができない。何ごともその力ある人たちのグループの意向に沿わなければ痛い目に遭う。
「神の国」ではなく「自分たちの国」「我らの国」が支配していて、弱い人々を窒息させている。これが、イエスが憤り嘆かれた現実であったと感じました。人間の「我らの国」ではなく、「神の国」が必要なのです。
……