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ある年の収穫感謝祭

昔々むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんと、おかあさんと、二人の小さい子どもたちが暮らしていました。お父さんは遠いところにお仕事で出かけていたので留守でした。その家族はお金がなくて食べ物が足りず、困っていました。
「わしが働いてお金をもらって、それで食べ物を買ってこよう。」次の日、おじいさんは朝早く働きに出かけました。ある魚屋さんに行って頼みました。「ここで働かせてください」「いや、うちには仕事はありません」。洋服屋さんに行って頼みました。「ここで働かせてください」「いや、うちはもう人はいりません」。道路工事をしている監督さんに頼みました。「わたしも工事の仕事をさせてください」「いや、これは若い人でないと……」。


お昼になっても午後になっても仕事が見つかりません。暑くて汗びっしょりです。どうしよう。お金がもらえなかったら、食べ物が買えない。孫たちは今ごろおなかをすかせて待っているだろうなあ。おじいさんはあちらこちら仕事を探しましたから見つからず、すっかり疲れてしまいました。とうとう夕方の五時になってしまいました。もう疲れて動けません。 「もしもしおじいさん、どうしてそこにそうやって立っているのですか」「あの、実は仕事がないかと朝からずっと捜して歩いたのですが、仕事がなくて……」「ああ、それならうちのぶどう畑の刈り入れの仕事を助けてください」
おじいさんは大喜びでぶどうを刈り入れる仕事を手伝いました。ぶどうの房を、傷つけないようにそっと枝からちぎります。いっしょうけんめい働きました。
「今日の仕事はこれで終りです。ご苦労様」とぶどう畑の主人が言いました。ええっ、もう終わりか、これだとお金はもらえないかなあ、とおじいさんはつぶやきました。
「さあ、みんな、刈り入れたぶどうを集めて、神さまに感謝のお祈りをしよう」と主人が言ったので、みんなでぶどうを集めて壇の上に並べて礼拝をしました。収穫感謝祭の礼拝です。「神さま、ぶどうがこんなにたくさん取れてありがとうございます。わたしたちを守ってくださってありがとうございます。」
主人が言いました。「それでは働いてくれたみんなにごほうびをあげよう」。おじいさんは思いました。もし100円でももらえたら、パン一切れでも買って帰れるのだが……。呼ばれるとしても最後……。
ところがぶどう畑の主人はまっさきにおじいさんを呼びました。「おじいさん、よく働いてくれた」と言ってお金を渡してくれました。袋の中を見ると、何と一万円も入っていました。ああ、こんなにもらっていいのか。おじいさんは肉とパンと野菜と、それにお菓子も買って、家に帰りました。家で待っていた家族みんなは大喜びしました。そしてみんなで収穫感謝祭の礼拝をしました。


ところで、あの親切なぶどう畑の主人とはいったいだれだったのでしょうか。実はあれはイエスさまだったのです。イエスさまはお金のない人、貧しい人も一緒に収穫感謝祭ができるようにしてくださったのです。